PowerPointでルビ(ふりがな・読み仮名)を振る機能はありませんが、文字サイズと行間をうまく調節することで、Wordのオブジェクトを挿入せずにPowerPointだけでルビを振ることが可能です。
後半では、文字の上に点をつける方法も解説します。
PowerPointでルビを振る
ルビを振りたい文字を用意します。今回は寺尾聡の大ヒットナンバー「ルビーの指環」の「指環」にルビを振ります。「指輪」ではなく「指環」なところがシブいですね。
一行上に文章の1/2くらいのフォントサイズでルビを入力します。ルビと文章はEnterで改行してください。
続いて、ルビを指環の文字の上まで移動させます。
画面にルーラーが表示されていない場合は、「スライドを右クリック」→「ルーラー」にチェックを入れましょう。
「ゆ」の前にカーソルを入れた状態で「ルーラー」の左端にあるマーカーの1番上の逆三角形をドラッグしながら右へ移動させ、ルビを指環の上までインデントします。マーカーを細かく移動させたい時は、「Ctrl」キーを押しながら行いましょう。
字下げはスペースを連続入力して行いがちですが、「スペースキーで見た目を整えるのはやめなさい」と言われてしまうのでインデント機能を使いましょう。
続いて、ルビの字間を広げます。
ルビを選択し、「ホーム」タブ →「フォント」グループ →「文字の間隔」の「より広く」を選択します。ルビの字間は、漢字とルビの文字数によって変わるので、微調整したい時は「その他の間隔」から設定しましょう。
ルビの字間が広がり均等割付ができました。
続いて、ルビと文章の行間が開きすぎているので詰めます。
「ホーム」タブ →「段落」グループ → 右下の「起動ツール」をクリックします。
「段落」ダイアログが開くので、「インデントと行間隔」タブの「間隔」を「行間:倍数」「間隔:0.9」に設定します。フォントによって間隔の値は異なります。
ルビと文章の行間が詰まりました。
変形を適用すると、ルビ付きで斜体にすることも可能です。
文字を斜体にする方法は、次のチュートリアルをご参考にしていただければ幸いです。

Wordでルビを振る
Wordでルビを振る方法もご紹介します。
「挿入」タブ →「テキスト」グループ →「オブジェクト」をクリックします。
「オブジェクトの挿入」ダイアログが開くので「Microsoft Word Document」を選択して「OK」をクリックします。
PowerPoint上でWordの編集画面に切り替わります。黒枠で囲われたボックス内にルビを振りたい文字を入力しましょう。
ルビを振りたい漢字を選択し、「ホーム」タブ →「フォント」グループ →「ルビ」をクリックします。
「ルビ」ダイアログが開くのでルビが合っているか確認し、「OK」をクリックします。
ルビが振れました。
ボックスサイズがそのままPowerPoint上でのオブジェクトサイズになるのでコンパクトにしましょう。
ボックス外をクリックするとPowerPointの編集画面に戻ります。
- PowerPointとWordを行き来して編集がしづらいので、PowerPointのみでルビを振るのがおすすめです。
縦書きにルビを振る
PowerPoint、Word共に前項と同じ方法で縦書きにルビを振ることができます。
PowerPointでは横書きと同じようにルビを振ることができました。
しかし、Wordで縦書きにルビを振るとWordの編集画面ではルビが均等割り付けされますが、PowerPointに戻ると上図のように上揃えで表示されてしまいます。
漢字とルビの間も開きすぎてしまうので、縦書きはPowerPointでルビを振るのが良いでしょう。
文字の上に点をつける
PowerPointで文字の上に点をつけて強調させる方法です。
PowerPointで点をつける
PowerPointには、ボタン一つで文字の上に点をつける機能はありません。図形の円を文字の上に並べる方法が最も簡単です。
点の大きさや色が自由に設定できます。
もしテキストボックス内の全ての文字に点をつけるのなら、上図の作例のように一行目に文字数の黒丸「●」、二行目に文字を入力して行間を詰めれば、文字の上に点をつけることも可能です。
このテクニックが使用できるのは、プロポーショナルフォントではなく等幅フォントに限ります。
Wordで点をつける
PowerPointからWordオブジェクトを挿入して点をつける方法です。
ルビを振る方法と同じで、「挿入」タブ →「テキスト」グループ →「オブジェクト」から「Microsoft Word Document」を選択して、Wordの編集画面を表示させます。
黒枠で囲われたボックス内に点をつけたい文字を入力します。
点は一括でつけるとPowerPointに移動した時にずれてしまうので、一文字ずつつけていきます。
一文字選択し、「ホーム」タブ →「フォント」グループ →「ルビ」をクリックします。
「ルビ」ダイアログが開くので、すでに振られているルビを黒丸「●」に変更します。
プレビューを確認しながら、点のサイズを調整します。「オフセット」は、点と文字の距離が調整できます。好みの点になったら「OK」をクリックしましょう。
文字の上に点がつきました。残りの文字も同様につけていきます。
全ての文字の上に点がつきました。
文字の色を変更すると点の色も変わりますが、点の色のみを変更したい時の方法です。
「Alt + F9」キーを押してフィールドコードを表示します。コードの中から全ての「●」を見つけて文字の色を変更します。「Ctrl + F」キーで「ナビゲーション」ウィンドウを表示させて「●」を検索すると簡単に見つけることができます。
コードの文字が大きすぎて分かりづらい時は、黒枠内で「Ctrl」キー +「マウスホイール」で表示を拡大縮小、「マウスホイール」で上下の移動ができます。
再度「Alt + F9」キーを押して文字を表示させ、色変更できたか確認しましょう。
PowerPointに戻って完成です。